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◆零細企業社長からのエール ~個人事業主・若手経営者の皆様へ~

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新型コロナウィルスが世界の自由を、日本の日常を、人の心を、そして経済活動を奪おうとしています。

 

我々は今、数百年後の世界史の教科書に載るページを生きています。

 

ご挨拶が遅れました・・・・私は今、名古屋で企業経営を18年しています。

 

「青年実業家」と呼ばれたのはわずか数年、今は日本の会社の99.7%、360万社ある中小企業のおっさん経営者の一人です。

 

売上も利益も大きくすることはできませんでした。立派な経営者とはとても呼べません。

 

ですがリーマンショックや、度重なる苦境に耐え、広告代理店・出版業・芸能事務所など業態を時代に合わせて変化させながらなんとか生き延びてきました。

 

リーマンショックを経験していない若手経営者の方々は不安な日々を送っていらっしゃると思います。もちろん我々おっさん経営者もこんなことは初めての経験です。この後、頭の悪い零細企業社長なりに生き抜いてきた「経験」を記していきます。

 

個人事業主さん、経営者の皆さんの、眠れぬ夜の不安が少しでも減り、鬱状態を脱し、明日への希望を見つける糸口になれば、と思います。

 

 

 

 

【パニクってカネを借りるな】

 

まずはご自身の事業の「余命」を冷静に分析してください。

 

あと数日なのか?今月末なのか?あと3か月なのか?このまま続くとヤバいのか

 

3つに分類しましょう

今月末までを「ブラック」

3か月程度を「レッド」

それ以外は「イエロー」

 

と考えます。

 

まずほとんどコロナの影響を受けてない方や、イエローの方々にお願いです。

 

それは政府系の日本政策金融公庫で受付している融資に関するデマです。

「1,000万までカンタンに即借りれる」「審査緩いから誰でも借り換えのチャンス」

 

ウソです、デマに踊らされて緊急性のない人が公庫窓口に殺到しているせいで通常の10倍以上の人で溢れ、5時間待ちのところもあるようです。

 

まるで、まだ自宅にマスクの備蓄があるのに朝から薬局に並ぶ、この同じ現象が経営者の間でも日本中で起きています。

 

本当にひっ迫した飲食業やライブハウス、個人商店を経営する方々にとってこれほど迷惑なことはありません、どうか自粛してください。

 

そもそも今出ている融資制度はほぼ無担保といっても1,000万を3年で返済です。

 

すぐに1か月約28万円を本当に返済できますか?

 

まもなくもっと有利な新しい融資制度(後述します)が出てきます、本当に喫緊でないなら一旦落ち着きましょう。「慌てる〇〇はもらいが少ない」です

 

 

 

 

【まずは人対人の話し合いを】

 

都市部のお店や会社で重くのしかかるのが主に「家賃」と「人件費」です。(社会保険も、また業種によっては電気代などもあるとは思いますが)

 

◆家賃

これもよく考えてください。家主にとって一番イタイのは家賃を払わずに逃げる「夜逃げ」や「連絡の取れないままの滞納」ですよ、これ一斉にやられたら貸主さんもヤバいです。

 

普段からの人間関係も影響してきますが、ここは家主さんに電話をして話し合いの場を作ってもらいましょうよ。(絶対にLINEやメールはダメです、大切なのは誠意と丁寧さです)

 

その際、きとんとネクタイを締め、試算表(難しければ売上と売上見込み、EXCEL程度でもよいです)を持参し、丁寧に現状を説明し、家賃の値引き交渉や支払い猶予の交渉をしてみましょう。鬼なら聞く耳もちませんが、交渉に応じてくれる大家さんも必ずいます。

 

「国が家主に働きかけるべき」?

そんなん待ってたらダメです!

 

今の政府が先手打ってくれたことが一度でもありますか?自分のプレゼン能力を信じましょう。

 

 

 

◆人件費

キライな言葉です、血の通った人間をモノのように3文字で呼びたくないですよ。

 

単純に従業員というより、会社が小さいほど苦楽を共にした「友」のような存在や家族ぐるみでの付き合いもあるでしょう。

 

まずは自分の給料を最低限に(創業者はだいたい給料ゼロから始めているでしょう?昔に戻るだけと楽観視しましょうよ)、次に社員の給料を下げる・・・その前にまずは「手当」から削減をお願いしましょう。

 

本来。社長が「サービス」で行っていた手当も、従業員側から見れば「あったものを奪われた」事象に他なりません。ここも丁寧に説明が必要だと思います。

 

会社が倒産したら、手当どころか給料がゼロになる。これは事実なんですから、まずは説明を。

 

給料削減と勤務日数減らすのはその次、解雇は最終手段です。

 

社長なんて従業員全員に嫌われてますよ、みんな知ってますよね?こういうときは「感謝」よりも今までに溜まった「恨み」「妬み」の方が先に出てきます。こんな異常な空気の世の中ですからなおさらです。

 

全て受け入れましょう。どれだけ腹が立っても、話し合いを続けましょう。

 

でもね、こういうときに出現する「ヒーロー君」には気を付けて。

 

いかにも弱者の代弁者代表のように振る舞うヒーロー君、その表情を見てください社長が困窮する姿をニヤニヤしながらやり込める自分に酔ってるヒーロー君、あなたの会社にもいませんか?
これは会社が復興してからはウイルスでしかありません。早めにあぶりだして駆除すべきです。他のまっとうな従業員まで汚染されちゃう前に。

 

 

 

 

【いよいよお金を借りる】

 

上記がうまくいって、または不調だったとして、いよいよ借り入れしなけばなりません。

 

(いや、なりません、というか、平時でもあまりうまくいかなかった事業であれば一旦負けを認めるのも実は賢い選択かもしれません。

プロ野球ペナントレースでは「捨て試合」があるといいます。目先の延命治療を追うより、人生が致命的にならないなら「損切り」をして、再起を図る方法も探してみてください。)

 

 

まず、そもそもこのような大混乱は我々経営者だけでなく、政府の金融機関も、銀行も、税理士さえも初めてなんです。

つまり、誰も正確な情報をまだつかんでいない、正解を知らないと考えたほうが良いです。

 

「数週間も経済が止まった世界に対応できるプロ」など世界中探しても存在しないのです。

 

※以下は今日までに私が仕入れた情報です。総タタキにあうのを覚悟で書きますし、場合によっては削除されるか、するかもしれません。

 

4月半ば、おそらく今週中に新たな融資制度の法案が通る情報があります。

 

いろいろコースがありますが一例のみ紹介します。

 

売上ベースで昨年対比15%減条件、無利子無担保で最大3,000万、10年返済(ただし無利子は実質3年のみになる可能性あり)の大型融資です。

 

しかも民間の金融機関、おそらく信用金庫か地銀窓口、法案が可決されて急いでも5月初旬受付開始

 

これが先ほど述べた「レッド」対応になります。民間窓口といっても当然大混雑が予想されます。

 

そこで、このブログを読んでいる方は以下の書類を4月中に用意しておいてください。

 

◆登記簿謄本
◆直近決算書
◆試算表(3か月)※3月はあるとして、4月5月は見込み(15%減)EXCELでもよい
◆会社実印・ゴム版
◆売上内訳書

 

完璧に揃えないと吹上ホール6階(名古屋市の場合)何度も足を運ぶことになります。その間に会社倒産しちゃったらシャレになりません。

とはいえ僕もプロではありません。

これ以上の詳細は顧問税理士がいるなら、税理士に。込み合っているとは思いますが、お近くの地方銀行窓口でもよいと思います。

 

名古屋市の場合はこちらも参考に

4号認定セーフティーネット
http://www.city.nagoya.jp/keizai/page/0000099394.html
名古屋市振興センター(危機関連PDF)

どうせ仕事ないなら、4月中に準備しておいて、5月頭からは速攻で動けるようにしておくとよいです。

 

 

 

【社長がんばれ!】

 

夢を持って企業して、血のションベン垂れ流して、夜も眠らずに働いて、裏切られて、頑張って、頑張って、まだ頑張って・・・それでも3年続けられる会社がたった3割。

これが今の日本の現状です。1回も、ただの1回も負けが許されない勝負なんてありますか?残念ながら今の日本は敗者に厳しすぎる制度です。(次の選挙は行ってください)

 

以下は起業してからの会社の生存率です

 

1年後:50%
3年後:30%
5年後:15%
10年後:5%
20年後:0.3%
30年後:0.02%

 

あなたは頑張ったんです、雇用をしてその人の生活をわずかな期間でも支えたんです!でもどうしようもないことだってあるんです!

どうか正気を保ってください、「命と健康」があれば再チャレンジできます。

絶対に生きてください。

 

責任感の強い人ほど自死を選択します。

僕は何人も見てきました。死を選んだ人、死にたくないけど死んでしまった人

 

 

このつたない零細企業のおっさんの書いたブログで少しでも死を回避できるのであればそれほど幸いなことはありません。

 

 

どうか、みんなで生き延びましょう。

 

 

2020年4月13日 名古屋の零細企業のオヤジより

 

 

※「雇用調整金」「社会保険免除・猶予」については情報が定かではないので今回は触れません。

また、国民としての「要請と補償」には言いたいことは山ほどありますが、またの機会にさせてください。

 

※尚、ここに書いてある情報は全て完璧とは言い切れません、申し訳ございません。

 

 

 

 

 

 

 

 


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