毎年毎年5月30日は欠かさず書いています。
たまに会社にあしなが育英会を通し、学生の方から感謝の気持ちを綴ったお手紙をいただきます、毎月500円から寄付できますのでこのブログを読んでよろしければ皆さんも如何でしょう。
もう16年前のことが昨日のように思い出されます。
名古屋出身のロックミュージシャン池田貴族さんが、ガンで余命半年を宣告され、最後の日々を2歳の愛娘「美優(みゆ)」ちゃんのためにチャリティコンサートを開いたのが1999年の今日。
https://www.youtube.com/watch?v=6L8yTVrZWAY
遡ること約半年、名古屋の出版社に勤めていた僕は社長にこのLIVEの会社側の責任者を言い渡されました。
「男が命張ってやろうとしてるんだ、何が何でも成功させろ!」
「いいか、今回ウチの会社はビタ一文儲けてはならん、『愛はテレビ局を救う』イベントじゃない、すべてをあしなが育英会に還元する」
それから
ホリプロとの折衝、英雄的な石原プロモーションの英断
池田貴族さんと名古屋の名門高校(僕の姉も義兄も出身です)千種高校同窓生の舘ひろしさんにはラグビー仲間を通じて無償でのゲスト出演をご承諾いただきました。
「高校の後輩が死にかけているのに頑張っている、ギャラは一切もらわない」
貴族さんと友人のみうらじゅんさんにもライブのチラシとポスターのイメージイラストを無償提供いただき
つボイノリオさん、矢野きよ実さん、大須からは実行委員長を務めていただいたセンチメンタルファミリーの竹内さん。
サンデーフォークの故井上社長もご自身の体調を顧みずご尽力いただきました。(井上社長はLIVEを見ることなくお亡くなりになりました)
現在はdelaもお世話になっている東海ラジオ「ガッツナイター」解説者の山崎武司選手、星野仙一中日ドラゴンズ監督。
後援媒体は、普段はライバル関係にある在名すべてのテレビ局と新聞社と出版社、これはおそらく後にも先にもないことだと思います。
「すべては池田貴族とあしなが育英会のために」
名古屋と、名古屋に縁のある芸能・スポーツ関係者のほぼすべてのバックアップをいただき、池田氏はLIVE2カ月前に大手術を敢行、肺の3分の1を切除します。
「3歳だよなぁ、3歳まで生きられたらたぶん覚えてくれるんだよなぁ、あと1年くらい生きられんかなぁ・・・・」
娘を抱きながら笑顔で話す池田貴族さん
千種高校ラグビー部、千種高校生徒会、ボランティアスタッフの皆さん、現緑区選出名古屋市会議員岡本君、故中村区市会議員近藤たかあきさん。
ほんとうに多くの方の応援をいただき、1999年5月30日を迎えました。
センチュリーホールは3,000人超満員
イカ天バンド「リモート」時代からの池田氏のファンも全国から駆け付けます。
舘ひろしさんが熱唱し、アンコールでは千種高校のバックコーラス。最後は愛娘美優ちゃんを抱き上げ、「生前葬」と銘打ったLIVEは終了し、僕も72時間ぶりの睡眠をとりました。
翌朝各テレビ局のワイドショーはこの話題でもちきり、財政難で苦しむガン遺児、交通・震災遺児のためのあしなが育英会にも多くの寄付が寄せられました。
秋には母校若水中学でミニライブ。
「中村君、僕のギター死んだ後もたまには弾いてあげてね、あれ結構高いんだから(笑)」
そして1999年12月24日クリスマスイブ、池田貴族さんは永遠の眠りにつきました。
「死にたくない、死にたくない」
「天国なんていかなくていい、君と離れたくない」
「死ぬなら代わりに命をくれ!」
LIVEそう歌いながら壮絶な人生を終えた池田貴族さん
池田貴族さんは、ようやく3万人を割った自殺者に対し、病気と闘った人に対し、なにを思うのだろう。
そして僕たちはただ伝えることの他になにができるのだろう。
生きていれば
それだけで奇跡的に幸せ
そしてこの著作権がうるさい時代に、Youtubeを消さずに残してくれているCBCテレビさん、今年もありがとうございます。
「池田貴族の残したもの」
https://www.youtube.com/watch?v=6L8yTVrZWAY
あしなが育英会
http://www.ashinaga.org/
貴族大生前葬実行委員会 中村浩一
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◆1999年5月30日池田貴族チャリティーLIVE 「貴族大生前葬」
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